澄懐堂美術館

Chokaido Museum

 澄懐堂美術館は、新潟県佐渡出身の実業家・政治家であった山本悌二郎氏(1870-1937)が蒐集した中国書画コレクション及び日本の儒者の遺墨、坂東貫山氏(1887-1966)旧蔵の中国の古硯·文房具類を収蔵している美術館です。悌二郎氏の側近であった猪熊信行氏(1906-1991)は、 悌二郎氏より譲り受けたコレクションを太平洋戦争の戦火にさらされる直前、 郷里三重県四日市に疎開させ、数十年に亘り丁重に保管していました。 その後広く一般に公開し、散逸することなく後世に伝えるため、昭和38年澄懐堂文庫を建設、 昭和61年には財団法人澄懐堂を設立し、初代理事長となって、このコレクション及び施設・ 基金を寄贈し、平成6年に美術館を開館しました。

 「澄懐」とは、悌二郎氏が自らの書斎に名付けた堂号で、心を静かに澄ませて胸中の山水を楽しむことを意味します。毎年春季と秋季に展覧会を企画し、収蔵品に関する講演会及び友の会主催による見学会、講座などを催しています。

 

(伝)李成 《喬松平遠図》 北宋

祝允明 《臨黄庭経》 明